先月末の第二発電所連系開始以来、自力でこつこつ追加工事をしています。
(1)雨水利用システム
太陽光発電所のメンテナンス上、水は不可欠ですが、第二発電所の敷地には水道設備が引いてありませんでした。見積を取りましたら60万円を超える金額が提示され、水道は断念しました。代わりに雨水利用システムのことを思いつき、500リットル雨水タンク、放水栓、雨どいと固定金具、タンクへの取水パーツなどをネットやホームセンターで取り揃えましたところ、3万円にも満たない金額で済みました。
架台下のパネルの隙間で雨水が滴下するスポットに総延長12mの雨どいを取り付け、雨水タンクに誘導する単純な設置ですが、狭いスペースで雨水が流れる水勾配を持たせるのに苦心しました。
ここのところの恵みの雨でタンクには300リットル以上溜まっています。これで渇水時の植栽の水やりも安心です。
(2)コミュニティ向け非常用電源蓄電システム
第一発電所は公民館がすぐ近くにあり、長期間の大規模停電時にはパワコンを自立運転モードにし、地域住民が利用できるような対策を講じていますが、第二発電所は公民館が100m以上離れているため、独立系太陽光発電による蓄電池システムを作って、非常時電源として利用していただこうと考えています。
具体的には、架台に設置した288枚のうちの1枚を切り離し、収納庫に設置したチャージコントローラーにケーブルでつないで12V蓄電池に充電。
バッテリーに100V交流に変換する正弦波インバーターを接続して照明やTV、パソコン、携帯充電用の電源に利用します。
この蓄電池とインバーターだけを非常時の避難所・対策所となった公民館に持ちこめば、随分と役立つのではないかと考えました。蓄電池は重たいので、アウトドアなどで使うキャスター付きの折り畳み式キャリーカート(耐荷重100kg)も収納庫に準備しました。3WのLED照明もついてます。
(3)常設コミュニティコンセント
蓄電池による非常時電源システムは、非常事態が発生した際に一時的に使用するもので、それだけではせっかく能力をもった機器がもったいないと思われます。
静岡の市民共同発電所が地域貢献として行っているコミュニティコンセントのアイディアを使わせていただくことにしました。
これは蓄電池・インバーターを常時ONにしておいて、ゲート脇のフェンスに防水仕様の屋外コンセントボックスを設置し、その下に木製の小さなテーブルも設えました。
フェンスの外はオープンスペースなので簡単にアクセスでき、携帯電話の充電が無料でできるくらいのイメージです。
実際に使ってくれる人がいるかは未知数ですが。
お隣さんなら、自宅停電時に延長用ドラムコードをつかえば自宅に引き込め、夜間の照明やTVくらいの利用はできそうです。
それ以外にも発電所のメンテナンスとして電動草刈機や電気ドリルなどの自家利用もできます。
これらコミュニティ向け非常時電源システムやコミュニティコンセントのサービス提供は、独立型太陽光発電によるバッテリーシステムを利用することがポイントです。夜間や雨天時に電気を使いたいというニーズに応えることができるようになるからです。
6月6日には、12V100Ahの再生バッテリー4個が届きます。いろいろ欲張りな多様な利用を想定しているなかで、蓄電池の数量、組み合わせ方や機器の選定の仕方などを勉強し、試行錯誤しながら進化させていきたいと思います。
うまく行けば、同じコンセプトのシステムを第一発電所にも設置する予定です。